出産

出産

「えっ!!!もうすぐ?????よっしゃあーーーー!!!!」

 

「もう髪の毛見えてますよ!!!頑張って!!!!!!」

 

「うぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

死ぬ思いで振り絞る!!!

 

「先生呼びますね」

 

先生到着。

 

先生の第一声。
「はさみ。」

 

「ん??今なんてった?これが噂のあそこ切るってやつ?
にしても、今から切りますよ〜とか声かけようよ・・・・・。」

 

「ジョキンっっっ!」

 

「ん???今切ったよね?今絶対切ったよね??いきなり切ったよね????」
でも全然痛くもかゆくもない。
むしろもう切るなり焼くなりしてくれ!なんとか出してくれ!!
今なにされてもきっとこれ以上の痛みはないだろう。

 

もうなんでもいい、いきみ続けた。すると

 

「にゅ〜〜〜〜〜っっっ、づるんっっっっっ!」
(頭を回しながら、引っ張り出した音)

 

「おめでとうございます!!!!産まれましたよ!!!!お疲れ様でした!!!!」

 

「えっ?出たの?」

 

正直感動とかそんなことより、放心状態だった。

 

真っ先にしたことと言えば、お腹の膨らみのチェック。
産まれてすぐは子宮がまだ縮小されず、少し膨らんでいる。

 

この後は、妙に素に戻っているため、後処理がまた痛い。
まず驚いたのは、今まで体験したことのない全身筋肉痛。
胎盤を出す時の、なんとも言えない不快感と爽快感。
切られたところを縫われるチクチクの痛み。

 

それを終えて初めて気づいた。
「私、子供産んだんだ、産まれたんだ!!」

 

なんとも言えない幸福感に包まれる。
今までの恐ろしい痛みは消え去り、会いたくて仕方なかった赤ちゃんが目の前にいる。
これもまた、今まで感じたことのない程の爽快感と幸福感。

 

出産は、死ぬ程の痛みと、死ぬ程の喜びを教えてくれる。

 

改めて赤ちゃんとご対面。

カンガルーケアといって、初乳を飲ませて、2時間程、胸の上で赤ちゃんを抱いて
そのまま分娩台の上で、安静にするのである。

 

人間とはよくできたもので、今まで1滴も出なかった母乳が、産まれた瞬間に出始めるのである。
胎盤が外に出された瞬間に、体内のホルモンバランスが変わり、母乳がでるとゆうメカニズムらしい。
初乳は少し黄色で、しかもこの初乳にはこれから半年間もの間、赤ちゃんに免疫力を与えてくれるのだ。

 

産まれたばかりの赤ちゃんが、誰に教えられるでもなく、おっぱいを吸っている。
もうこの後は感動の嵐、雨、あられ、である。
改めて思う。人間ってすごい。女でよかった。こんな爽快感、出産以外では有り得ない。